Pee Check!について
がん検査・ヘルス検査
評価項目とそれによってわかること
Pee Check!(ピーチェック)は、尿を使った検査で、愛犬に痛みを与えたり病院に行かなくても、飼主様ご自身でできる便利な検査です。
もともと尿には体内で不要になった物質が含まれています。特定の疾患になると、その疾患を反映した不要物質の量が増減することが知られます。これらは「疾患マーカー」と呼ばれますが、Pee Check!は、以下の疾患マーカーを検出することで、外観からわからない愛犬の健康状態を判定します。
アセスミン
「がん」や炎症のマーカーとなります。健康な時にアセスミンが増えることはありませんが、炎症により一時的に検出量が増加することがあります。高い検出量を維持、あるいは増加する場合には「がん」の可能性が高まってきます。進行した「がん」では高い検出量となります。
アルデヒド
体内の酸化ストレスが高まると尿中に排出されるアルデヒドという物質を定量検査します。ストレスは短時間でも急激に高まることがありますが、継続的にアルデヒドが検出される場合や高い値を示した場合には疾患との関連も疑われます。
基本尿検査
尿pH、尿タンパク、尿潜血、比重、尿糖、ケトン体を調べます。それぞれの項目は特定疾患の指標となるもので、いずれも参考基準値内であることが望まれます。
PeeCheckでできる検査項目と関連疾患
検査項目 | 関連する疾患 |
---|---|
アセスミン | がん、炎症 |
総アルデヒド | 酸化ストレス |
尿pH | 尿石症 |
尿タンパク | 腎障害 |
尿潜血 | 感染症、尿路結石 |
比重 | 腎機能低下 |
尿糖 | 糖尿病 |
ケトン体 | メタボリック症候群 |
他の検査、血液検査との違い
現在の獣医学では、血液検査で「がん」を見つけることはできません。動物病院で「がん」を調べる場合は、高額な装置による検査(CTやMRIで麻酔あり)が必要になります。多くの場合、これらは「がん」が疑われてから検査を行います。
簡単に「癌検査」ができれば、死亡原因第1位と言われる「癌」で亡くなる犬は減ってくれるかもしれません。実は、そんな声に応えて登場したのが「Pee Check!」なのです。
「Pee Check!」はここが違う!
病院の検査 | Pee Check! | |
---|---|---|
検査のタイミングは? | 「がん」が疑われてから | 日頃の健康診断 |
検査でわかること | 進行した癌 | 早期がん、炎症 |
どんな検査? | 画像検査 | マーカー検査 |
検査方法は? | CT、MRI、PETなど | 尿検査 |
検査に必要なことは? | 麻酔と麻酔薬用血液検査 | 採尿 |
どこで検査できる? | 病院 | 自宅 |
誰がするの? | 専門の獣医 | 飼い主自身 |
何がわかるの?(詳細) | 腫瘍の部位、大きさ | 悪性腫瘍、炎症の可能性 |
検査でわからないこと | 良性か悪性か | 腫瘍の部位、大きさ |
手遅れにならないために、「早期発見」が重要です。
「Pee Check!」をもっと詳しく知りたい方は オフィシャルサイトをご覧ください。
検査の仕組み

犬は言葉を話しませんから、自分の体調を伝えてはくれません。しかも、飼い主の前では気丈に振舞うという健気な性質を持っています。信頼の厚い飼い主ほど、愛犬の「がん」を見逃しかねないのです。外観から様子がおかしいと気付いたときには、既に「がん」は進行しているケースがほとんどと言われ、約半数の犬がかかると言われる「がん」を早期発見できれば、治療効果も上がることが期待されます。
人間の健康診断でも同様ですが、通常の血液検査や尿検査で「がん」を発見することは容易ではありません。血液検査はあくまでも健康上の問題を見つけるためのものであり、人間の場合でも、「がん」診断には特別な方法を行いています。最近ではPETやCT、MRIも普及してきましたが、そこまで大掛かりでなく、比較的簡単に使われるのが、癌マーカーです。人間の場合、「がん」によって約20種類ほどが実用化されています。
専門的には、血液中に存在する癌マーカーの多くはゲノムから作られるタンパク質の一種です。ゲノムとはその動物種の全遺伝子情報のことで、もちろん、人間(Homo sapiens)と犬(Canis familiaris)とでは大きく異なっています。そのため、血液を使う人間用の癌マーカーを、犬用の癌マーカーとして共通に使うことはできません。生物学的にも物質的にも同じものではないからです。
Pee Check!(ピーチェック)で用いるアセスミン検査は、もともと尿中に排出されている体内の老廃物が、癌細胞によって少し違った化合物に変化する現象に着目しています。血液ではなく尿を使うポイントがここにあります。
生体内の老廃物はゲノムとは関連性がないため、人間でも犬でも共通するものが多く、癌細胞によって受ける変化も共通します。
犬については、尿中アセスミンと「がん」とに高い相関関係が見られ、犬の「がん」早期発見に有効な手段であることがわかりました。アセスミンやその類縁化合物が、人間でも癌のマーカーになり得ることが研究的に示されていますが、それがどの程度有効であるのか、今後の試験が待たれています。
当社では、Pee Check! (ピーチェック)事業により判明する、犬についての有効性データや独自に開発した検出手法が、将来、アセスミンを人間の「がん」検診に応用するための重要なノウハウになると考えています。健康診断時の尿検査で早期がんがわかるようになれば、その社会的貢献度は計り知れません。早期発見で愛犬を「がん」から救うことで、今度は、愛犬が我々人間を「がん」から救ってくれるかも知れないのです。
「がん」とアセスミンとの関係についての研究
〜Veterinary Cancer Society 2008での発表から
様々なグループに分けて、尿中アセスミンの量を測定しました。

- アセスミンは幼犬で高値を示すため、疾患との明確な区別は困難と考えられました。そのため、本検査は1歳以上が対象となっています。
- がん確定診断(細胞診)グループと正常所見グループ間で有意差を認めました。 がんグループでも炎症グループと同程度のアセスミン検出量のケースがあるため、「がん」と炎症を区別するために一定期間後の再検査が必要と考えられます。
- 血液がんグループは固形がんグループより高値を示すことがわかりました。今後は、「がん」の種類ごとの違いを調べる必要があります。
- 炎症(CRP、白血球上昇)グループではアセスミンの上昇が確認されました。炎症性であっても一過的に大量のアセスミンが排出されます。一定期間後の再検査で値が下がれば炎症性アセスミンと考えられます。

犬を家族同然に考える米国での発表だったためか、本成果に非常に多くの反響が寄せられました。
次に一般の家庭で飼われている愛玩犬の検査結果を集計しました。

約半数のケースのアセスミン検出量より何らかの疾患が疑われました。

獲得星数が多いほど健康です。 総合検診を受けた犬全体の39%に疾患の懸念があります。 健康と考えられたのは46%でした。
比較的異常値の多い項目は、炎症と結石のリスクでした。 これらは、日頃の健康管理で改善が可能な項目です。
検査の流れ

1.Webサイトで検査の申し込みを行う。
Webサイトより、検査の申し込みを行います。
2. ご自宅に検査キットが届いたら、内容を確認する。
採尿キットの構成:
キャップ付き専用容器、スポイト、採尿カップ、チャック付きビニル袋、検査検体送付用紙、返信用封筒
3. 愛犬が、オシッコをするタイミングを見計らい採尿手順に従って採尿する
採尿に慣れた犬の場合:
同封の採尿カップを用いて、排尿にあわせて採取してください。
ダックス、トイプードルなど、股下の短い犬種には次の方法をお勧めします。
採尿に慣れた犬の場合ペットシートを使う方法:
ペットシートのいつもオシッコをする部分にサランラップを敷くか、ペットシートを裏 返して排尿させ、尿を浸み込ませずにスポイトで採取してください。
採尿中にこぼれてしまった場合:
きれいな床等にこぼれた尿でも検査に影響はありません。
ペットシートを使っても上手く採尿できない場合には、こぼれた尿をスポイトで素早く集めてください。
どうしても採尿できない場合:
自然排尿でなくても検査に影響はありません。動物病院では膀胱内の尿を注射器で直接 採尿(穿刺)するので失敗はありません。ご自宅でどうしても上手く行かない場合には、かかりつけの動物病院にご相談ください。
4.スポイトを使って、専用容器の4mlのラインまで入れる。
採尿キットのスポイトを使って、キャップ付き専用容器の4mlのラインまで尿を入れてください。
5.容器のキャップを固く閉め、チャック付きビニル袋に入れる。
採取した尿は専用容器に移し、キャップをきつく閉めてください。容器には微量の粉末が入っています。これは防腐剤の役割を果たすので、洗ったり取り除いたりしないで、そのまま尿を入れてください。
6.必要事項を記入した検査検体送付用紙を5.のビニル袋に同封する。
専用容器に入れた尿と必要事項を記入した「検査検体送付用紙」をチャック付きビニル袋に同封してください。
7.返信用封筒に入れ、封を閉じる。
返信用封筒を用いて投函してください。切手は不要となっています。 検査する尿が複数ある場合にも、返信用封筒はそれぞれにお使い下さい。 採尿から2日以上投函できない場合、冷蔵庫での保管をお願いいたします。
8.郵便ポストへ投函する。
9.約1週間後、結果がお手元に届きます。
「がん」がみつかったら

一定期間をおいて再検査してもアセスミンが高い値を示す場合、残念ながら愛犬が「がん」であることが疑われます。 このような場合、飼主はどのように対応したらよいのでしょうか。
まずは、あなたの愛犬が家族の一員になった日のことを思い出してください。
それから、これまで過ごした楽しい時間。
そして、年齢。
その上で、今の愛犬の状況を冷静に見つめましょう。
早期がんである場合、現在の医療では高い治療効果が望めます。
「がん」がどの程度進行しているのか、治療は可能なのか。
専門の獣医に診てもらう必要があります。
勿論、手術や治療は辛いものかもしれません。
でも、放っておけば愛犬はもっと苦しむことに。
「がん」は今も進行しています。
既にひどく進行していた場合、どんなに手を尽くしても「がん」は完治できないかもしれません。
でもそれは、これからの充実した時間を約束するものではないでしょうか。
これまで注いだ愛情が、決して不足していたわけではありません。
これからも同じように、あるいはより一層、深い愛情を持って接してあげてください。
治療方針はひとつではありません。
「がん」を完全に治すことを目指す根治的治療。
手術や抗がん剤といった人間と同様の高度医療が必要です。
早期癌に対しては多くの治療法が選択でき、治療効果も期待できます。
今では専門医・腫瘍科を置く動物病院も珍しくありません。
積極的な治療は行わず、緩和ケアを主に行う対症的治療。
時には生活の質も重要視されるのです。
苦しい闘病よりも安らかな毎日を選んでも良いのではないでしょうか。
人間と全く同じです。
これ以上悪くならないように、健康食品やサプリメントを使うことも。
決して悪いものではないはず。
ただし、有効性が疑われるものも氾濫しています。
愛犬の健康を第一に考えましょう。
愛犬が「がん」とわかったとき、飼主が取るべき行動はいくつか考えられます。
治療に専念することもひとつ、でも、愛犬との生活を見つめ直すことも忘れずに。
飼主であるあなたに求められること、それは愛犬との向き合い方を決めることでしょう。
あなたと愛犬だけの大切な時間、それをどのように守りどのように過ごすのか。
他の誰にも決められません。
Pee Check!では、継続検査により、早期であっても「がん」の可能性を指摘できます。仮に「がん」が疑われた場合、進行する前に治療を可能にすることにとどまらず、飼主と愛犬の関係に少なからず良い変化が生まれるものと信じ、本サービスを提供いたします。
よくある質問

Q1.アセスミンって何ですか?
A1.がん細胞が増殖するときに作り出される化学物質です。生体に不必要な老廃物として尿によって排出されます。「がん」が進行している場合には、アセスミンが増加する傾向が確認されています。
Q2.どのくらいの確率で「がん」がわかるのですか?
A2.現在、早期の「がん」を100%見つけられるどんな方法もありません。
アセスミンの場合、「がん」の愛犬の約7割で検出量が上昇していました。Pee Check! ならわずかな変化にも気付きますから、物言わぬ愛犬でも「がん」の早期発見が可能です。
Q3.検査結果で癌の可能性があった場合はどうしたらよいですか?
A3.精密検査を要する場合、まずはかかりつけの病院にご相談下さい。「がん」は早期発見・早期治療が有効です。 専門医のご紹介もいたします。
Q4.どのくらいの頻度で検査すればよいのですか?
A4.愛犬は人間の数倍早く歳をとります。(下表参照)
健康に見える場合でも、少なくとも年2回の検査をおすすめしています。
犬の年齢(歳) | 1ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
人間の年齢(歳) | 1 | 5 | 9 | 18 | 22 | 26 | 30 | 34 | 38 | 42 | 48 | 52 | 56 | 60 | 64 | 68 | 72 | 76 | 80 | 84 | 88 | 92 | 96 |
※この表は小型犬を参考に作成しております。
Q5.「がん」にはどんな治療法がありますか?
A5.主な治療法は、化学療法、放射線療法、外科手術など、人間と変わりません。
早期発見できれば有効な治療法を選ぶことができ治療効果も高いです。
Q6.アセスミンでわかるのは癌だけですか?
A6.アセスミン値は炎症でも一時的に上昇するので見えない炎症もわかります。検出が続く場合には「がん」の可能性が高くなります。他の検査項目も炎症か「がん」かの手がかりになります。
また、ある一定以上の高いアセスミン値が検出されたケースでは、愛犬が「がん」だった確率は80%以上でした。
Q7.「がん」の部位はわかるのですか?
A7.残念ながら「がん」の部位まで判定できるマーカーは見つかっていません。
Pee Check!「がん」の疑いが高まった場合にはCTやMRIで「がん」の部位を調べてください。
ただし、CTやMRIで見つけられない小さな「がん」でもPee Check!では反応が出ることがあります。
「がん」の種類とアセスミンの関係について現在も研究を継続中です。
Q8.Pee Check!でわかるのは「がん」だけですか?
A8.血液検査ではわからない「がん」のリスクに加え、炎症や尿石症、メタボ、腎臓疾患、体内ストレスなども同時に調べられます。
Q9.動物病院での定期検診では「がん」は発見できないですか?
A9.一般に、動物病院で行う血液検査に「がん」検査項目は含まれていません。そのため、外見から疑いが出るまで検査を行わないことが多く、早期段階の「がん」を見落としがちです。Pee Check!での定期的なチェックをおすすめします。
運営会社

社名 | 株式会社メタボスクリーン(Metaboscreen Co., Ltd.) |
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代表取締役 | 関澤 隆一 |
取締役 | 小幡 忠信 阿部 伸一 |
本店 | ■横浜研究所 〒220-0051 神奈川県横浜市西区中央1丁目31-6 ナガタビル301 |
東京支店 | ■東京第一研究所 〒111-0021 東京都台東区日本堤1丁目32-3 梅舟ビル2F |
電話/FAX | 045-620-9903(横浜研究所) 03-6458-1883(東京第一研究所) |
ホームページ | https://www.metaboscreen.co.jp |
メール | info@metaboscreen.co.jp |
設立 | 2005年7月14日 |
資本金 | 3,568万円 |
主要業務 | (1)医療機器の製造および販売 (2)検査センターの運営 (3)医療機器・体外診断用医薬品の研究開発 |
取引先 | 研究機関・薬品メーカー・食品メーカー |